<< The Oracle live at Suntory Hall / Milcho Leviev + Dave Holland 名盤を探せ Part 1-170 | main | "RYUHYO" -Sailing Ice- / 日野元彦 名盤を探せ Part 4-7 >>
2012.09.30 Sunday
Live at Lovely / 森山威男 名盤を探せ Part 1-160
森山威男 (ds), 井上淑彦 (ts), 板橋文夫 (pf), 望月英明 (b)
2. Watarase
3. Exchange
4. Hush-A-Bye
5. Goodbye
Recorded: December 28,29, 1990
DIW Records
このブログで日本人作品を紹介するのはこれが初かとおもいます。
自信をもってご紹介できます。森山威男、ライブアットラブリーです。
この盤、個人的に最も思い入れがあります。このCDと出会わなかったら今までジャズ続けてない可能性もあります。
ジャズ研1年生の時の夏合宿で岩手県に行った際、宿泊した民宿で、当時M1だったドラムの先輩がCDラジカセでこのCDを聴かせてくれたのが初めての出会いでした。あまりのかっこよさに、合宿後の名古屋帰省時に、当時名駅西口にあったHMVの地下のJAZZコーナーでCDゲットしました。新幹線の改札くぐって、その足でHMV行って、買って帰り、夏休み中ずっと聴いてました。
あとハービーの「Speak Like A Child」と「Maiden Votage」も一緒に買ったのを覚えてます。
さて、メンバー紹介をさらっと。
皆さん日本人なので、ググれば色々出てくるので簡単に。
リーダーの森山威男(もりやま・たけお)。1945年山梨県生まれ。2012年でなんと67歳ですね・・・。
東京芸術大学打楽器科に入学し、在学中より山下洋輔トリオに在籍。森山さんは、日本人ジャズファンの間では「山下トリオのドラマー」として最も知名度が高いと思われます。
1977年からは自分のバンドで活動を開始します。森山グループとしての1作目は「FLUSH UP」かと思います。
森山グループは、後で紹介します井上さんがフロントをつとめるまで、サックス担当の方が病気で亡くなられたりとメンバーが安定しません。
このライブアットラブリーのメンバーが新・森山グループの中核をなすメンバーかと思います。
新グループからは、サックスを音川英二、ピアノを田中信正、と若手を入れた構成に鳴ってます。
今は岐阜県可児市在住でして、可児市にあるALAという劇場や、名古屋のLovelyなど、東海地方在住の方は生演奏を聴くことが非常に容易な状況です。ただ、ラブリーのライブはチケット争奪戦かなりヤバいですけどw
サックスの井上淑彦(いのうえ・としひこ)。1952年横浜生まれ。高校生の頃からテナーサックをを始め、19歳でデビュー。
井上さんは、森山カルテット、辛島クインテットを支えた名テナー奏者です。伝説のサイドマンとして日本ジャズ史にその名を刻むビッグです。
サイドマンとしての活動期間が長く、自信のリーダーバンド「fuse」を結成したのが90年代後半です。「fuse」名義のアルバムは3作でてますが、どれもかっこいいのでお勧めです。
井上さんは見た目もメチャクチャシブくてかっこいいですし、演奏もめちゃかっこいいし、ほんとうに本当に、筆者は大ファンです。日本人で一番好きなサックス奏者です。
ピアノの板橋文夫(いたばし・ふみお)。1949年栃木県生まれ。国立音大在学中からジャズの活動を始め、1970年に渡辺貞夫クインテットでプロデビュー。
森山バンドを語る上では、板橋さんは本当に重要です。数々の名曲を、井上さんと共に残しています。中でもサンライズ、グッドバイは今でも森山バンドで毎回演奏される超名曲です。ご自身のピアノトリオ作品もおもしろく、Mix Dynamiteなんかは琴とバスサックスがフロントだったりとかしてそりゃあもう、凄いですww
ベースの望月英明(もちづき・ひであき)。1948年年生まれ。早稲田のジャズ研、通称「ダンモ」出身のお方です。森山さんのバンドのベースといえば、望月さん以外ありえません。全てのアルバムで、ベース担当されてます。
猛烈にテンポ早いモードの曲が多い森山バンドですが、まさにその縁の下の力持ちです。ライン取り、煽り方、ハンパ無く上手いです。あと4ビートで引き続けるのどうやっても無理だろ、的なテンポでのうまいごまかし方とかw
ベーシストの方でモードのベースが上手く出来ない、って方は森山バンドの望月さんの演奏を聴くと凄いためになるんじゃないかとおもいます。
さて、曲紹介。
1曲目、サンライズ。どんな曲かはこの動画みてくださればすぐです。
森山グループの代表曲で、この曲が演奏されなかったライブを見たことないです。板橋さん作曲です。
動画は今の森山グループメンバーです。
ピアノのリフとバスドラのリズムが非常に印象的です。
CDの演奏も14分を超える演奏となってます。時間をテーマ→ピアノ→テナー→ドラムソロ→テーマ、という構成ですが、ピアノもサックスも、静かに始まり、徐々に、徐々に盛り上げて、最後にどかーんと爆発する、非常にわかりやすい展開で燃えます。
2曲目、渡良瀬。
こちらは板橋さんの代表曲かと思います。
ピアノの黒鍵だけ使う、ペンタトニックで出来てる曲です。
非常に日本人好みな曲なのは、動画ですぐおわかりいただけるかと思います。
3曲目、エクスチェンジ。板橋さん作曲です。
これはyoutubeに動画見つかりませんでした。
キメキメテーマのCm7一発ソロという、1曲目サンライズに似てる系統の非常に熱い曲です。
4曲目、ハッシャバイ。
Autumn Leavesとならぶジャズのスタンダード中のスタンダードでしょう。この演歌っぽい曲調は非常に日本人好みかと思います。
最後、グッドバイ。
これも板橋さん作曲で、森山グループのライブなら確実に演奏されると思います。
テーマからしてめちゃ泣けます。そして、ドドドドドド!と怒濤の森山節で爆発して終わる、展開、まさに演歌です。
名曲揃いのCDなんですが、その演奏も極上です。噛めば噛むほど味が出る、いわゆるスルメ系の演奏です。
長いこと楽しめるCDだと思いますので、日本人のジャズが聴いてみたい、と思いましたら是非1枚目にどうぞ。
最後に、日本人の動画として、猛烈に貴重な物を1枚ぺとり。
ドラムはもちろん森山威男です。
追記
いやあ・・・youtube、ホントにすごいす・・・。
これ、ライブのプライベート録音だと思われますが・・・。凄い・・・・。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
---|
- コメント
- コメントする
- この記事のトラックバックURL
- トラックバック